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卓球を活用したリハビリテーションの取り組み
日の出医療福祉グループでは、高齢者の心身の健康維持・向上を目的とした取り組みの一つとして、「卓球療法」に取り組んでいます。

卓球療法は、卓球の用具や動きを活用し、運動・認知・コミュニケーションの要素を無理なく取り入れられる活動です。
当グループでは現在、主に小集団での「リハビリテーション」や「レクリエーション」として取り組んでいます。
■ 卓球療法とは
卓球療法は、卓球の用具(ラケットやボール、台など)を使って、心身の健康維持・向上・予防を図るりリハビリテーションの手法です。
対象は、
・身体疾患のある方
・認知症の方
・精神疾患のある方
・児童や高齢者など介護予防が必要な方
など幅広く、医療・福祉の現場を中心に実践されています。
卓球台や専用の用具がなくても、施設の机や身近な道具を活用して実施できるのも特徴の一つで、環境に合わせて柔軟に取り入れることが可能です。
■ 卓球療法の利点
卓球療法には、次のような利点があります。
・レベルに応じて楽しめる
・ルールが簡単で分かりやすい
・コミュニケーションが取りやすい
・バランス感覚やリズム感を養える
・反射運動を繰り返し行える
・視覚を多く使う
・低コストで始めやすい
・比較的安全に実施できる
運動要素とレクリエーション要素を併せ持ち、日常の活動として取り入れやすい点が特長です。
■ 卓球療法の効果について
卓球療法は、身体機能だけでなく、脳への良い影響も報告されています。
文献では、
「卓球を行うことで小脳・中脳・脳幹部・前頭葉の血流が増加し、脳の働きに好影響を与える」
「卓球実施後は全身反応時間が短縮される」
といった結果が示されています。
(『卓球と脳』2000年1月/10回臨床スポーツ医学会発表)
■ 実施内容(小集団リハ・レクリエーション)
安全面に配慮しながら、段階的に実施しています。
➀ 初期導入・準備運動

はじめに、本日の内容説明や、注意事項の確認を行い、首・肩・手首・足の運動や深呼吸で身体を整えます。
また、自己紹介を交えながらコミュニケーションを図り、
卓球や運動にまつわる思い出などを話題に、リラックスした雰囲気づくりを行います。
注意事項としては、ボールは自分で拾わず職員に任せること、無理に難しいボールを打たないことなどを、あらかじめ共有しています。
② 一人玉つき

素手で卓球ボールの感触を確かめながら、弾む動きに少しずつ慣れていきます。
その後、ラケットを使ったドリブル動作へと進めます。
目的:卓球ボールに慣れる
③ 2名以上で卓球ホッケー・卓球バレー

ラケットを使ってボールを転がしたり、浮かせたりしながら、相手へパスを送る動作を行います。
ラケットの扱いに慣れるとともに、相手の動きを意識しながら、やり取りを続けることを目的としています。
④ 卓球ラリー

転倒リスクに配慮し、職員の見守りのもとで卓球ラリーを行います。
はじめは少ない回数からスタートし、徐々にラリーの回数を増やしていきます。
⑤ 整理体操・振り返り
運動後は整理体操を行い、その日の活動を振り返ります。
■ 専門職からのコメント
卓球療法は自然に体を動かすことで、心と体の健康を支えます。
レクにもリハにも活用でき、笑顔や会話が自然に生まれる誰もが参加しやすい療法です。ぜひ、普及を図りましょう!
日の出医療福祉グループ 業務執行理事/卓球療法士 山本 勝也
卓球は、動き・視線・タイミングなど、複数の要素が同時に求められる活動です。
楽しみながら自然に身体を動かし、周囲との関わりも生まれる点が、日々の支援に活かしやすいと感じています。
日の出医療福祉グループ 品質管理部教育・研修課 理学療法士 松下 和樹
■ 安全面への配慮
安全性を最優先に実施しています。
● 安定した椅子を使用
● ボール拾いは職員が対応
● 無理な動作は行わない
● 状況に応じて見守りや補助を行う など
■ おわりに
当グループでは、楽しさと安全性の両立を大切にしながら、卓球を活用したリハビリを通じて、心身の健康維持・向上に向けた支援を行っています。
また、グループ内には実業団卓球チームを有しており、競技力の向上を目指すとともに、卓球を通じた地域とのつながりや健康づくりにも力を入れています。
今後も、卓球が持つ可能性を活かしながら、地域社会に開かれた取り組みとして、心身の健康維持・向上に寄与する活動を継続してまいります。
